近隣トラブルのある「訳あり物件」は売却できる?注意点と告知義務について

近隣トラブルのある訳あり物件を売却したいというケースがありますが、物件を探している側から見れば、近隣トラブルのある訳あり物件をあえて購入したいとは思わないものです。
そこで、近隣トラブルのある訳あり物件を売却できるのか、また、売却する際の注意点や告知義務について解説します。

近隣トラブルがある訳あり物件の告知義務について

近隣トラブルのある訳あり物件には、契約不適合責任と告知義務が生じます。物件を売却するにあたり知っておくべき契約不適合責任と告知義務の内容を確認しておきましょう。

近隣トラブルがある訳あり物件の瑕疵とは

近隣トラブルがある訳あり物件は、環境的瑕疵がある物件として扱われます。環境的瑕疵とは、物件そのものではなく周辺の環境が原因で起こる問題のことであり、悪臭や騒音、一般的に嫌悪感を抱かれるような施設がある状況です。

契約不適合責任と告知義務

環境的瑕疵がある訳あり物件には契約不適合責任が生じるため、あらかじめ告知をしなければトラブルが起こる可能性が高いです。環境的瑕疵があるにも関わらず契約書に記載せず売却すると契約不適合責任が問われ、損害賠償請求や追完請求(補修請求)といった大きなトラブルに発展する場合もあります。そのため、告知義務に従って近隣トラブルの内容を明示し、合意のうえ契約する必要があります。
近隣トラブルの状況によっては、「訳あり物件ではないのでは」と自己判断し、一般の不動産として売却しようと考えるケースもあります。しかし、売却後に契約内容に適合していない瑕疵が発覚すると、仲介業者とのトラブルに発展する場合があるため十分に注意しましょう。

訳あり物件の所有者ではなくても要注意

近隣トラブルの影響が、自分が所有する物件に対してだけではなく周辺環境全体に広がっている場合には、一定範囲のエリアの価値が下がるといったケースもあるため注意しなければなりません。人気のエリアにある物件でも、周辺環境が悪かったり近隣トラブルがあったりすると売却価格が下がります。
また、所有している物件に瑕疵や告知義務が生じる場合もあるでしょう。

近隣トラブルがある訳あり物件を売却する際の注意点

近隣トラブルがある訳あり物件はどのタイミングでどのように売却すれば良いのか、訳あり物件を売却する際のポイントを紹介します。

近隣トラブルを解消してから売却するケース

物件を売却する前に、可能な限り近隣トラブルを解決してから売却しましょう。近隣トラブルが原因で物件を売却する場合には、買い手がつかない可能性があります。どのような近隣トラブルがあるのかによって異なりますが、売主が解決できる場合もあるため、解決方法を検討・実践してから売却すると良いでしょう。

近隣トラブルを解決せずにそのまま売却するケース

近隣トラブルを解決しない状態で訳あり物件を売却する際には、売却価格が下がることが一般的です。売却価格は、買主に与える影響や近隣トラブルの内容によってどの程度減額されるかが異なります。
売却価格を下げたくない場合には、近隣トラブルがあっても良いから購入したいという買主が見つかるまで売却を待つほかありません。
稀に、近隣トラブルが気にならないという人もいるため、値引き交渉をせずに購入してもらえる可能性があります。しかし、非常に稀なケースであり、近隣トラブルを解決していない状態で物件を売却する際には売却活動が長引いたり売却価格が大幅に下がったりすることを覚悟しておきましょう。

近隣トラブルがある訳あり物件の売却は専門業者に相談をしよう

近隣トラブルがある訳あり物件の場合、環境的瑕疵の告知義務が生じますが、その他の売却の流れは一般的な物件の売却方法と同じです。
しかし、近隣トラブルがある訳あり物件は、訳あり物件を専門に扱う不動産業者に相談すること、重要事項証明書にも必ず記載することが大切です。
あきんどは自社買取を行っているため、訳あり物件をスムーズに売却できます。

物件に関する相談や査定など、訳あり物件の売却に悩んでいる方はお気軽にご相談下さい。

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