殺人事件が起こった家を所有しており、「所有しておきたくないから、すぐに売却したい」「でも、売却できないのではないか」などと悩んでいる方もいるでしょう。
また、集合住宅の共有部分で殺人事件が起こった場合、自分が所有する部屋を売却できるのかどうかという不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では殺人事件があった物件を売却できるのか、告知義務の注意点や売却価格の相場についてご紹介します。
殺人事件があった家を解体しても告知義務は免れない
一戸建てでは、家を解体して更地にすれば、殺人事件の告知義務が無くなると考える方もいるでしょう。しかし、家を解体したとしても、殺人事件があった場所だということは伝える方が賢明です。実際、殺人事件があった一戸建てを解体して更地として売った結果、売主が買主に対して告知義務違反があったとして損害賠償を支払うことになったという判例があります。
殺人事件があった物件の相場価格
殺人事件がどのようなものだったか、殺人が起こった時期がいつなのか等によっても異なりますが、マンション・一戸建て・土地の売却額は、殺人事件があると50%以下になることが一般的です。
仲介業者に依頼すれば、不動産業者が買い取るため確実に手放すことが可能ですが、買取価格が相場以上に低くなる可能性もあります。さらに、物件を売却するためには、殺人事件が起こった場所にリフォームやクリーニングを行う必要があり、そのための費用も必要となります。
殺人事件があった物件を売却する方法
殺人事件があった物件を売却する場合、通常の不動産と同じように売りに出したとしても、買い手がつく可能性は低いでしょう。印象が悪いという理由はもちろん、不動産業者が殺人事件のあった物件についての取り扱い実績が少なく、扱いに不慣れであるということも関係しています。
しかし、殺人事件があったという理由だけで、売却することができなくなるわけではありません。ここからは、殺人事件があった物件の主な売却方法をご紹介します。
駐車場・更地で印象を変える
殺人事件が起こると、周辺住民をはじめ、大きな事件の場合には全国的に悪いイメージがつくことがあります。その場合、殺人事件があった物件だけでなく、周辺の地名なども含めて風評が拡大することもあるので、殺人事件のイメージを変えられなければ、今後の周辺住民との付き合いも難しくなるでしょう。
そのため、殺人事件のあった物件は更地にしたうえで、コインパーキングや月極駐車場として運用するという手段が有効です。更地にすることで、イメージが付きまとう対象である建物を排除することができるので、悪い印象の風化を早めることができます。
更地にして運用する際の注意点としては、解体費用がかかることや運営により税金を支払う必要があることが挙げられます。特に、解体する際には物件の規模や状況によって想定以上に費用がかかることがあるため、事前に不動産業者に相談してから決めることをおすすめします。
店舗やオフィスとして売却する
殺人事件があった物件を住居として売りに出すのが難しい場合は、他の用途で売却する方法もあります。特に、店舗やオフィスであれば、殺人事件があった物件でも気にしないという方が一定数存在します。
経営者、オーナーの立場では、事故物件かどうかよりも運営にかかるコストを重視することが多く、状態に問題が無ければ相応の金額で買い取ってくれることもあり得ます。そのため、売却価格を著しく下げて住居として売りに出すよりも、結果的に高い価格で売却できる可能性があります。
事故物件専門の不動産業者に買い取ってもらう
殺人事件のあった物件の売却に困ったら、事故物件専門の不動産業者に相談してみるのもおすすめです。
事故物件を専門に扱う買取業者は、プロの視点で物件を調査して買い取るため、スムーズに査定してもらうことができます。その際、査定だけして結果的に買い取ってもらえないという可能性も低いです。また、事前に事情を考慮してもらえるため、契約を結んだ後に告知義務やリフォームなどのトラブルが起こることもありません。
一般的な不動産売買契約では、価格の交渉をして売却するための条件を決め、買い手のローン審査などを行うため、売買成立までに数ヶ月間かかります。しかし、事故物件を専門に扱う買取業者であれば、自社で買取価格を提示するため、早ければ数日で殺人事件があった家を手放すことが可能です。
殺人事件があった物件は買取ってもらうのがおすすめ
今回は、殺人事件があった物件を手放す方法についてご紹介してきました。
物件を早く手放したいという場合は、専門の業者に買い取ってもらうのがおすすめです。
事故物件を専門に扱う業者は、殺人事件があった物件をはじめ、さまざまな事故物件を扱ってきた経験を活かし、買取や運用のノウハウを持っています。そのため、スムーズに売却が成立するだけでなく、一般的な仲介業者に依頼するよりも高い価格で売却できる可能性もあります。
殺人事件があった物件を手放す方法でお悩みの方は、ぜひ専門業者での買取りを検討してみてください。
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