自分が所有して賃貸に出していた物件や、親族が居住していた物件で事故が起こった場合、事故物件として扱われ売却をする際になかなか買主が見つからないといったケースが少なくありません。事故物件は買取してもらえるのか、法律的な観点から押さえておきたいポイントと注意点を紹介します。
事故物件は「瑕疵物件」!知っておきたい2つのポイント
物件の瑕疵については物理的瑕疵、心理的瑕疵などいくつかの種類に分かれます。特に重要なこの2つの瑕疵についてチェックしておきましょう。
物理的瑕疵がある物件
物理的瑕疵がある物件とは、雨漏りをしているといった物理的に見てすぐにわかる瑕疵がある状態です。他にも、害虫被害ある、土壌汚染しているなどが挙げられ、契約不適合責任の種類のなかでも見た目で分かりやすいことが特徴です。事故物件の場合、人が亡くなった際の血液や体液が床や柱の奥まで浸透しており、簡単な清掃では落とせない汚れが付着しているケースが挙げられるでしょう。
心理的瑕疵がある物件
心理的瑕疵がある物件は、見た目に大きな瑕疵はなくても買主が心理的に不快感を覚えること、安心して住めないと感じる状態の物件です。例えば、人が自殺した物件、殺人事件が起こった物件などが挙げられますが、心理的瑕疵は人それぞれ感じ方が異なるため判断が困難なケースがあります。
事故物件を売却する際に重要になるのは、心理的瑕疵の内容です。判断が困難な場合でも、契約書に記載し、物件を売却する前に不動産会社や買主にしっかりと伝えておくことによってトラブルを避けられるでしょう。
事故物件の売却時には契約不適合責任と告知義務が生じる
事故物件を買取ってもらうにあたり、事故物件の所有者には契約不適合責任と告知義務が生じます。それぞれの内容について理解しておきましょう。
契約不適合責任と瑕疵の内容
物件を売買契約する際には、売主に対して契約不適合責任が生じます。事故物件を売却した後、「契約内容に適合していない」と判断された際、売主との契約を解除できるほか売主に対し損害賠償請求を行えます。
そのため、事故物件であることを認識しながら告知せず、買主が契約を交わした後に事故物件であることに気づいた場合、損害賠償請求や追完請求(補修請求)をされたり契約を解除されたりするため注意が必要です。
事故物件の買取では告知義務が生じる
事故物件を買取ってもらう際、事故物件で心理的瑕疵があることを買主に告知しなければならないと法律で定められています。基本的に、購入する物件が事故物件かどうかは買主の心象に印象を大きく左右するためです。
物件の持ち主は、あらかじめ事故物件であることを不動産業者や買主に伝えなければなりません。事故物件の場合は契約書や重要事項証明書に事故物件であることを告知し、該当の物件でどのように人が亡くなったのかを伝えます。
事故物件を買取ってもらう方法
事故物件は心理的瑕疵があり、告知義務が生じることによって物件を売却しにくくなることが多いです。
事故物件をスムーズに買取ってもらうためには、事故の内容によっては値引きをする、時間が経過してから買取ってもらう、もしくは更地にして買取ってもらうといった方法が挙げられます。
事故物件の売買が不安なときは専門業者に任せよう
事故物件は心理的瑕疵がある物件であり、人が亡くなった時の状況によっては物理的瑕疵が生じる場合もあります。事故物件の状況は物件ごとに大きく異なるため、買取ってもらう最善の方法も異なるものです。スムーズかつ大幅な値下げをせずに物件を売却するためには、事故物件を専門に扱う不動産業者に相談する必要があります。
あきんどは事故物件を専門に扱っており、自社買取のため大幅な値下げをせずスピーディーな買取が可能です。
法律に関して詳しくないなど、不安をお持ちの方はお気軽にご相談ください。
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