連棟式建物(長屋)とは、2個以上の住宅がひとつになった物件を指します。連棟式建物を売却する場合、一般的な相場価格よりも低くなることが多いです。
今回の記事では、なぜ連棟式建物の売却が難しいのか、少しでも高く売却する方法はあるのか、などについてご紹介します。
連棟式建物(長屋)の売却が困難な3つの理由
連棟式建物は、一般的な住宅と比べて売却が難しいと言われています。ここでは、連棟式建物の売却が困難だと言われる代表的な理由について詳しくご紹介します。
連棟式建物を売却するには住人の同意が必要
連棟式建物は、2つ以上の建物がつながっており、登記上は1つの建物です。そのため、建物の所有権をそれぞれの住人で分け合っている状態であり、物件を売却するためには所有権を持っている住人全員の許可を得なければなりません。住人すべての同意を取るために手間や時間が必要なだけでなく、その過程でトラブルに発展するケースも考えられるので注意が必要です。
連結部を切り離すのが難しい
連棟式建物は、複数の住宅が連結していて、そのそれぞれに所有者がいます。しかし、連結部を取り壊せば1つの建物として扱うことができ、売却しやすくなります。しかし構造によっては、連結部を切り離すことで建物全体の強度が低くなる可能性があります。
また、連結部の切り離し工事には隣の住宅の所有者に許可を得る必要がありますが、振動や騒音が発生することから、許可を得るのが難しいことが多いです。
それに加えて、切り離すことで建物の敷地が道路に2メートル以上接していない状態になる場合は、建築基準法で定められた「接道義務」に反することになるので、切り離した建物を売却することができなくなってしまいます。
以上のことから、連棟式建物を切り離して売却するのは非常に困難だといえます。
連棟式建物の相場価格は20~30%低くなる
連棟式建物の売却相場は、面積や立地、築年数が同じ一般的な不動産と比較すると20~30%安くなります。連棟式建物は築年数が古いことが多く、切り離しても接道義務を満たせず、リフォームや再建築が難しいことなどが、その主な理由です。
また、連棟式建物は一般的な住宅と比べて資産価値が低いと判断されやすく、そのために住宅ローンを組むのが難しくなることも多いです。このことも、連棟式建物の相場価格が下がる一因として考えられます。
連棟式建物(長屋)を高値で売却する方法
ここからは、連棟式建物を少しでも高く売るための方法を2つご紹介します。
他の部屋も買い取って建物そのものの所有者になる
連棟式建物は、連結されたそれぞれの住居に所有権を持つ人が存在します。そのままの状態では売却に合意が必要で難しいですが、すべての部屋を買い取って、建物全体の所有権を自分のものにしてしまえば、スムーズに売却をすることが可能となります。
建物すべての所有権を得ることによって、大きな住宅として扱う、賃貸物件にする、賃貸併用住宅にするなど、建物をいろいろな手段で活用することができ、解体して土地を売却する場合でも、他人の合意を得る必要が無くなる分、交渉等をスムーズに行うことができます。土地面積が広く立地条件も良ければ、相場より高値で売却できる可能性も高まります。
訳あり物件をを扱う専門買取業者に依頼する
一般的な不動産業者は、連棟式建物の取扱い実績が少ないため、査定金額が安くなってしまったり、そもそも買取自体ができなかったりすることが多いです。しかし、訳あり物件を専門に扱う買取業者であれば、高値で買い取ってもらえる可能性があります。
訳あり物件専門の買取業者は、連棟式建物のそれぞれの所有者と交渉するノウハウや、連結部の切り離し方法についての知識もあるため、他の手段を取る場合と比べてスムーズに事が運びやすいです。売却価格も、地価などの価値を踏まえて見てくれるので、それほど大幅に下げずに済む可能性が高くなります。
連棟式建物(長屋)を売却するなら訳あり物件買取業者へ相談しよう
連棟式建物は、自分が所有している部分だけを切り離すのが難しく、そのままでは取り扱いが困難な物件です。かといって、連棟式建物の各所に住んでいる住人との交渉も難しく、売却しようにも簡単には進まないことが多いのが実情です。
そのまま所有し続けても資産価値が上がるわけではないため、仲介業者に買取を依頼しようにも、なかなか金額が付かなかったり、買取自体を断られてしまう場合もあります。
しかし、訳あり物件買取専門業者であれば、買い取りを断られることも無く、連棟式建物であってもスムーズに売却をすることができる可能性があります。
なにわ工務店では、他社で買取を断られた連棟式建物であっても、積極的な買い取りを行っています。全国どこでも、無料出張査定を実施していますので、連棟式建物の売却でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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